注文住宅 Works.011 K医院様邸
建築家名石丸信明氏
アトリエ(有)アークスコーベ
施工高松スタジオ センコー産業株式会社
お客さまからのメッセージ
新しいこの家に住むようになって10ヶ月が経ちましたが本当に快適で優しい住いと感じています。
建替えの第一目的が年老いた両親のためにバリアフリーの家で一緒に住むことを実現させたかったことでしたから。開放感のある広いリビング・ダイニングでは大勢のお客様を招いて楽しくホームパーティーが出来るようになりました。
香川県内にとどまらない経験・実績を持った先生との出会い。
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いつどんなきっかけでASJを知りましたか?
以前からTVのCMで「ASJ」のことは知っていたのですが、新聞広告で建築家から直接お話を伺える催しがあることを知り、会場である県民ホールへ足を運びました。
平成16年の10月だったかなぁ。
建築家:石丸信明氏の第一印象は?
建築家といえば、話しにくい雰囲気とか想像していたのですが、石丸先生の気さくなお人柄に安心しました。
また、阪神大震災での経験や先生の受賞作品のDVD(六甲の山荘 在)を拝見してしっかりとした理念を持って設計されている姿勢がうかがわれました。
私たちの要望に対して真摯に対応してくれたこと、素人の思いつき的発想を実現すべくいろいろ工夫し提案してくれた。
「医療施設と住居」というテーマ。
私たちの場合、『医療施設と住居』、特に医院の方では機能性と使い易さを最優先させながらデザインや雰囲気にもこだわりたい。
そんな中、施主の言いなりではなく、専門家として意見も的確に提案していただき家づくりに対する建築家としての理念を感じました。
あとクライアントパートナーの中田さんの人柄と熱心さ。建築家と施主の間に入り、ニュートラルな立場で意見を述べてくれる。私たちの希望と建築家:石丸信明先生の理想を「コスト意識」を持ってバランスを取ってくれました。
数ある建築家の中から自分達に合った建築家を選ぶことは実質的には困難。ASJではクライアントパートナーの中田さんに自分達のイメージや希望を伝える事で最も適切な建築家を紹介してもらえる。そんな訳で石丸先生と出会えたことは私たちにとって幸運だったと思います。
仮の打ち合わせや県外建築家でも交通費負担がないのがうれしい。
ASJの建築家との家づくりではどんな点が良かったですか
個人ではなかなか設計事務所に直接相談しにくいし、一度相談したら断りにくいですよね。このASJのシステムでは、本設計契約の前に『プランニングコース』といって言わば仮の打ち合わせができるのですね。
実質的に費用の負担がかかる前に十分なセッションを重ね、満足のいくプランができるまで何回もセッションをしました。そして建築コストも確認して納得してから本設計に進むことができました。
あと、クライアントパートナーの中田さんがいることで予算面でいろいろ相談にのってくれたこと。
建築家には直接言いにくいことや聞きにくいことも彼を介して伝えることができたこと。
意外なところで、県外の建築家に依頼しても交通費などが負担にならないことも大きいメリットでした。
図面や模型、CGなどを駆使して非常に解り易くプレゼンテーションしていただきました。
自分なりに理解していたつもりでしたが、出来上がってみると『さすが建築家!』と驚かされることがいっぱいありました。
照明と言いますか、明かりをデザインすると言うことなのでしょう。トップライトの配置や間接照明で本当に落ち着いた雰囲気がとても気に入っています。
ダイナミックな空間の構成など、実際に建ってみて初めて気付かされることなんですね。
工務店の設計では工務店主導の設計になり施主の意見が通りにくいと言われます。
建築家主導では工務店との連携が悪くなりやすいと言われます。
ASJでは建築家と工務店の連携がしっかりしていて非常に安心でした。
アークスコーベの石丸先生はじめ所員のみなさん、センコー産業のみなさん、本当にありがとうございました。
お施主様、お客様のお声をありがとうございました。
建築家からのメッセージ
建築家 石丸信明氏より
大学の正門に通じる道沿いにある、医院建築と住居の建物です。
既存の建物は、耐震上の問題もあり、新たにその隣に計画することとなりました。また、その既存の建物の南側には小千谷の錦鯉が悠々と泳ぐ立派な庭があります。以前の院長の診療机は、その庭に面する場所にあり、子供たちに診療の恐怖を和らげたり、院長やスタッフの気分転換に重要な役割りを果たしていました。
もちろん、地域のホームドクターとしての医療活動の実績を重ねてこられていましたが、院長としては、さらに患者目線でよりさまざまな配慮を施した医院の構想を考えておられました。
機能的には、冬場の子供のインフルエンザ対応も可能な予防接種室を、新たに設けております。
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昼と夜の表情がちがう建物
こちらからの提案は、通りを行き交う人に印象を与えるべく、セラミックボーダーと照明効果を考え、昼と夜の建物の表情をがらっと変えています。
また、今回の計画では、待ち合いがまず庭に面するようになっています。すこし素っ気ないアルミのキャノピーの下を入っていくと、黄色のアールの壁に導かれるように、錦鯉が眼に入ってきます。さらに、診療室の院長の椅子からも座ったままそっと池が見えるようになっています。
1階の診療室は、一連の医療行為の中で、錦鯉や庭が癒しの効果を発揮できるように、また2階の住居においては少し上からの視線で全体が俯瞰できるようになっています。
今回の建物では、ひとつにはこの庭を中心に考えました。
体調のすぐれない子供やその親が、錦鯉に少し心を動かし、医療を受け、元気になったときに、この建物のことをふと思い出してくれればいいなと思っています。